昨年秋に、知り合いの方から誘われて地域づくりに関わる若者の話を聞きに行った。

一時期、地域おこしや地域活性化に関心があり、仕事としても倉敷市の移住支援の活動に携わっていた。

今も、住んでいる真備町をもっと元気な町にしたい、という想いはある。

そのための方法をあれこれ考えていたけれど、結局のところそのために何かをするのではなく、自分のやりたいことをやることで結果的に地域が元気になる、身近なところから笑顔で暮らせる人を増やす。

それが今の私に出来ることだなという想いに到り、地域活性化へ向かう気持ちは一旦落ち着いているところだ。

久し振りに参加した地域づくりのセミナーは、「聞こう、知ろう。若い世代の想いと活動を!」というテーマで、高梁川流域で暮らす若者の活動内容を聞く会だった。

その中で登場した真備町のお隣、矢掛町の小学6年生の男の子。パワーポイントのスライドではなく手にしているのはお手製の紙芝居。タイトルは「僕の野望」。


野望


どこか遠くへ置き去りにしてきたようなその言葉の響きにいきなり胸を打たれた。彼の野望は「有名になること」。

でもそれは個人的な野望でもあるけれど、お年寄りと世代を越えて交流したり、町外から人に来てもらえるイベントを大人と一緒に企画したり、子ども達の居場所づくりを考えていたり。

周りのみんなが幸せになるそれはそれは大きな野望だった。とても深い内容に聞いている人みんなが思わず笑顔になる。

最終的に矢掛町の町長になります!と言った彼の言葉はきっと実現するに違いない。温かい地域の大人とこれから複雑な年齢に突入する同世代の子ども達とを繋ぐ架け橋になっていってほしい。

本当に聞いているこっちまで幸せになるようなプレゼンだった。

「私の野望」

考えたこともなかったけれど、「どんな自分になりたいか」を思い描くこと、人に伝えることは大人も子どもも関係なく必要なことだと思う。

叶うか叶わないかじゃなく、そこに向かう自分を認める。フラグを立てる。言葉にしなければ叶うモノも叶わない。


真備町をもっと元気で楽しい町にする!


私の野望はやっぱりここだな。住んでる町をもっと元気に。もっと楽しく。目の前の出来ることからコツコツと。

まるで政治家のような自分のそんな野望を笑い飛ばさず、でも面白おかしく楽しんで見守っていきたいと思う。